【完】君と流れ星を。

「だってだって!」


恥ずかしさで必死になる私の頭を先生がポンポンと軽く叩く。

触れられたところが熱くて、恥ずかしくて、私は見えない先生の顔から視線をそらした。


「一般的にあれは『ひしゃく』の形って言われてるけど、せめて『スプーン』とか言えよ」


先生が微笑んだ気がした。

恥ずかしさをごまかすみたいに質問してみる。


「あれは何座なんでしたっけ?」


「おおぐま座だよ。あれはしっぽなんだ」


私は頭に熊を思い浮かべようとした。

でてきたのは小さいころからあるテディベアだったけど、そのしっぽは丸く短かい。


「あれ?しっぽ長すぎませんか?」


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