社長!好きです!
それから瞬く間に週末が来て――――
「本当に行っちゃうの?」
「うん・・・短い間でしたけど・・・
お世話になりました。」
さなえのとこに来て
2ヵ月?3ヵ月?
ほんとに短かった。
でも
ショウガナイ
「彼氏によろしくね。」
嫌味のつもり・・・じゃないけど
さなえの彼氏・・・社長
じゃなかったら
こんなこと
なかったのに・・・って?
「ああ、そうだ!
和これ・・・」
さなえが何か小さな紙袋を渡してきた。
「前に約束してたお土産。」
「お土産?」
「そう、例のやつ。
いいから閉まって閉まって。
あ、タクシー来たよ。」
「う、うん、じゃ、落ち着いたら連絡するね。」
「うん、いつでも遊びにおいでよ。」
「ありがとう。じゃあね。」
慌ただしくタクシーに乗り込み
さなえに手を振って・・・
タクシーは社員寮に向かった。