社長!好きです!
加崎の好きな人――――


当然

プロポーズまでされちゃったんだから

私―――久利生和


じゃなくって


「留理の母親よ。」


留理のお母さん

つまり・・・弟夏輝の死んだ奥さん!



成り行きで結婚するとか言っちゃっただけで

ただの同期でしかない私が

個人的な話を聞いていいのだろうか?




加崎は、目の前のグラスをグイッと空けて


遠い昔から現在までを

淡々と話し出し


それを私は 

ただ 

聞くしかなかった。



加崎を愛してるとかじゃないから

だから、私が傷つくことはない

だけど


最後に涙がこぼれる結果となって・・・



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