社長!好きです!
翌週――――

その人に出会ったのは
会社の地下駐車場で・・・





「久利生さん、これ、悪いけど大至急
客先に届けてくれる?」


渡されたのは大きなダンボール箱


「えっと・・どちらに?」


「はい、これ、住所。
急ぐらしいから」



渡された住所を見ると

会社からかなり遠い・・



これを持って電車で行けと?


そう思っていると

「営業車で余ってるの使っていいから、
免許は持ってたわよね?
これ車のカギね。」


「はい・・・。」


渡されたカギを持ちダンボール箱を抱え

取り合えず地下駐車場に向かう




「あ・・・」


エレベーターを待っていて

他に何も持っていないことに気付いた。



「免許証もってこなきゃ・・・だ。」



ダンボール箱を両手で抱え直し

これを一端置いて取りに行くかどうか

と考えてると



「あら?和ちゃん、随分大きな箱抱えて、どこか行くの?」





通りすがりの加崎



「うん・・おつかい。

バック持って来るからちょっとこれ持っててくれる?」


そうだ!こいつに任せよう!




都合よく思ったのだが・・・



「いいわよ。でも、急いでね。
お客さんロビーに待たせてるから。」



そっか・・・ダメか。



「分かった。」


そんなに都合よくはいかない・・・か


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