社長!好きです!
「久利生さん、さっきから大人しいね?」




いつの間にか壁下さんが隣にいて



「僕らだけになっちゃったけど?」


「・・・えっ?」


それから辺りを見回すと・・・



「うそっ!」

「ウソじゃないよ?」


ホント・・・

誰もいなかった・・・



まさか・・ここまで食べるのに専念してしまうとは・・・


「せっかくいいメンツそろってたのにどうした訳?」


壁下さんがそんなこと言う?


『いいメンツ』って壁下さんがいる時点でこの合コンは怪しいでしょ?



「ホントに医者か弁護士なら頑張ったんですけどね。」


って

わざとらしく言ってみた


ら・・・


「ああ、あいつら全員医者か弁護士だったけど?」


とか言う壁下さん


「全員?だって、壁下さんは違うじゃないですか?」


文句を言ってからグイっ!とワインのグラスを空けると



「どうやら、最初から聞いてないかったみたいだね?」


とか

私の隣で頬杖ついて笑う壁下さん。



何を笑ってる訳?


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