社長!好きです!

「じゃあ、自分こそは、社長に『愛してる』を言わせることができる人!」


壁下さんがみんなに挙手を促し・・・


ちょっと・・・

ちょっと・・・

「ちょっと!」

いないの?



「はい、無しね。

じゃあ、言わせるのはムリって思う人!」



「はい!」」」」」」


・・・って全員?



・・ってか


「ちょっと待って?

さっきの『自分こそは、社長に』って何?」


私が言わせるんじゃないの?



「まさか、当然、俺たちが社長に久利生さんのことを『愛してる』って言わせるんだよ。


で、言わせれたら久利生さんは、あれこれ考えないで素直に結婚すればいい。」



「でも・・・できなかったら?」


さっきみんなで『できない』に挙手してたじゃない?


自信ないんでしょ?



「できなかったら加崎さんと結婚・・もしくは」


もしくは?


「俺と結婚なんてどう?」


は?壁下さんと?


「うん。さっき並木さんが加崎さんじゃ罰ゲームにならないっていったでしょ?」


「ええ・・・」


でも、私には十分な罰ゲームです。



「ああ、久利生さんにとっての罰ゲームじゃないよ。

俺たちにとっての罰ゲームだからさあ。」


は?

じゃあなに?



「加崎さんは、久利生さんのこと好きな訳だし」


「壁下さんが私と結婚なら罰ゲームになるってこと・・よね?」




「うん、そうだね。」


とニッコリ笑う壁下さん。



な・・なんだとぉおおおおおおお!!






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