社長!好きです!
そして、再び会社の地下駐車場―――


「なんとか帰れた~。」


こんなドキドキする運転は、久し振り。

なれない東京での運転に加えて

社長専用車だもん・・・当たり前。


元の場所にバックで止めて

ホッとして車のエンジンを切った。


が・・・


ホッとしたのも束の間?


車を降りると怖~い顔した

黒いスーツの背の高~い男が

ツカツカとやって来て・・・



「あんたか?

この車に乗って出かけたってやつは!」



「そうです・・・けど?」


見れば分かるじゃない?

今、この車から降りたばかりなんだから!


なんだ知らないけど・・



車を点検し出すその男。


すごい入念に点検してる・・


車のドアや窓、

そして、車の足回り・・・

下の方まで覗き込んで・・・



「全く・・よく平気でこの車に乗れたな。」


ブツクサ言ってる。


それは・・私に言ってるわけ?



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