☆ソラ☆
☆☆☆☆☆
玄関から出ると、冷たい風が私の体を吹きつける。
そっと、玄関を閉めてしまいたいぐらいだった。
そういうわけにもいかず、自転車にまたがり、ペダルを漕ぎ出した。
 
私の家から学校まで15分はかかる。
 
この町は3つの小学校があって、中学校は1つしかない。
その中学校は3つの小学校が合わさって出来ている。
 
私は、その3つの小学校の中でも1番人数の多い小学校の出身である。
だから、中学校に入っても小学校の頃と変わっていない気がしたのを今でも憶えている。
少し知らない子がチラホラいるぐらいでしかなかった。

私の中学校の最初の印象はそれだった。
 
それから、月日は流れ、もうすぐしたら私も卒業になる。
 
この中学校生活では、たくさんの想いをした。
楽しかったり、怒ったり、悩んだり、喜んだり、迷ったり、泣いたり...。
 

すっきりして卒業したいのに、どうしてもすっきりしない。
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