☆ソラ☆
更衣室で葵と着替えていると、友達の里美が話しかけてきた。

「ねぇ、菜緒。真由ちゃんってまだ浅月君のこと好きなの??」

『そうみたいだね。』

私は着替えながら、複雑な気持ちで答えた。

「真由ちゃん、浅月君に2回も振られているんでしょう??めげないよねぇ。」

『それだけ連のこと好きってことだよ。』

私は笑って答えた。

上手く笑えてたかなぁ…そう思っていると、葵が行こう！と言った。
更衣室を出ると、心配そうに葵が私を見ている。

「ごめんねぇ。私が早く美術室から戻ってくればよかったね。」

葵はいつも私を心配してくれる。

私が連と別れたときもずっと傍にいて励ましてくれたし、支えてくれた。

今もそう。

『何言ってるの!!大丈夫だよ。』

私は葵の背中を叩くと、早く行かないと遅刻しちゃうと言って運動場まで走った。
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表紙・目次

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