☆ソラ☆
第12章。

☆言いたいこと☆

大輔が放課後、先生に呼ばれたため、俺は教室で大輔の帰りを待っていた。
窓際の机に座り、空を見上げながらぼーっとしていると、後ろから声をかけられた。

「菜緒みたい。」

声がするほうを見ると、桜木が立っていた。
桜木は笑いながら俺のほうへきた。

「帰らなかったの？」

俺は桜木に聞くと、桜木は

「菜緒を待っているの。今、呼び出されてね…。」

そう言いながら、俺の顔をじーっと見つめてきた。
桜木に見られていると、自分の心を見透かされそうな気がして俺は桜木から目を逸らした。

「誰に呼び出されていると思う？」

桜木は俺が座っている席の隣に腰掛けると聞いてきた。
俺は目線を桜木に合わさないように、桜木が座っている席の机を見ながら、さぁ？先生？、とありきたりな答えを返した。
自分でもわかっていた。
そんな、ありきたりな答えを欲しがっているわけではないことを。

「七森真由。」

桜木は椅子から立ち上がると、はっきりした声で俺に言った。

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