☆ソラ☆

☆曇り☆

自分のクラスの自転車置き場に自転車を置いていると、運動場から連の笑い声が聞こえてきた。
ふっと運動場のほうに目を向けると、連とサッカー部の後輩の数人が楽しそうにしゃべっていた。
サッカー部は毎朝、朝練をしている。
私の学校のサッカー部は県では強いほうだった。
毎年ベスト4には入っているらしい。

連が昔、言っていた。

連はスポーツ推薦で高校を受験し、昨日受かったと噂で聞いた。
高校もサッカーを続けるので、引退してもサッカー部に時々顔を出しにいき、一緒に練習をしている。

「吉村!!」

大きい声に呼ばれて振り向くと、中村先生が職員室の窓から見ていた。

「悪いが、サッカー部の奴らに片づけしろって言ってくれ。」

そう私に言うと、背を向けて行ってしまった。

中村先生は1年のときの担任でサッカー部の顧問である。

1年のとき、私と連が付き合いだすと中村先生はよく私たちをからかって遊んでいた。

私は放課後、いつも連の部活が終わるまで待っていたので、中村先生によくマネージャーみたいな仕事をさせられていた。
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表紙・目次

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