見上げた空、願いを込めて
Ⅲ
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口を開けば自然に出てくるあくび
気だるい体
眠たい頭はまだ覚醒していない気がする午前中
「そんな怒んなっつーの」
ニヤニヤ笑いながらこちらを見ている悪友、柊 祐斗の顔
「別に怒ってねぇ」
眠たい目を擦りつつ、視線を祐斗から外す
ここは教室で、授業と授業との間の休み時間
祐斗から外した視界には、窓を通して校庭が見える
たまにポツリといる生徒は走っているから遅刻でもしたのだろう
「恭夜〜」
先ほどからしつこく話しかけてくる祐斗にもう一度視線を戻せば、やはり笑っている顔