見上げた空、願いを込めて
1つの声がかかった
意識を瑠美のことばかりに向けていて、いきなりかけられた声に思わずピクリと体を震わせてしまった
それを、なんでもなかったかのように振る舞いつつ、声の聞こえてきた斜め前の人物へと意識を向ける
その人物は、俺の知らない女子
視線だけをその女子に向けると、その女子はビクッと一瞬だけ肩を震わせた
たぶん、睨んだように見えたのだろう
今、自分でもわかるぐらいイライラしていて、八つ当たりをしてしまった