君へ届け
あたしはお荷物(絵瑠side)
あたしが蓮司の住む田舎に引っ越してから、7年が経った。
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「絵瑠、早く学校行けよ。間に合わなくなるぞー」
健兄の声にあたしは頷いた。
分かってる、って返事のつもりで。
「そういえば、最近どう?あいつと学校行ってる?」
あたしは力なく首を振る。
あいつとは、聞くまでもなく蓮司のことだ。
蓮司は中学入学後まもなく、あたしを避けるようになった。
やっぱり恥ずかしいよね。
2人でずっと一緒にいると、周りも変な目で見てくるし
それは分かる。
分かるんだけど…
それを寂しいと感じるあたしは、わがままなのかな─── 。