君へ届け

蓮司はかっこいいから、学校ですごく人気者ってことは分かってる。


だから、あたしなんかより

新しい友達の方が大事なんだってずっと思ってた。




なのに……




「あの場にいたら、長々大谷の言い訳聞くハメになったからさ…。

こんなとこまで引っ張って悪かった。帰るか」



帰るって…部活は?



「部活なら今日休むって言ってきたから。

替えの靴も、残ってる女子に聞いたけどだめだった」



靴のこと…聞きに言ってくれたの?


嬉しさよりも、苦さが勝った。



蓮司に聞きに行かせてしまった。

迷惑かけた。



やっぱりあたし、蓮司のお荷物だ。





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