君へ届け
「絵瑠、今どこだ?!
…って答えられるわけねぇのに。ごめん。
とにかく無事なんだよな、出てるってことは。そうだよな?
あーくそっ。じれったい!電話だめだ」
テンパって意味不明なことを言いながら、ハッと気づいた。
俺、バカだ。
メールすればいいじゃないか。
激しく自分を罵倒しながら
「絵瑠、聞いてんのか?
そうだ、メールしろ。な?どこにいんのか、」
ピーッ
向こうで音がして、電話が切れた。
あいつのケータイ、電池切れかよ!
俺は勢いよく立ち上がり、教室を飛び出した。