君へ届け


うん、とあっさり頷いた。


「知ってる」


「!し、知ってるのに言わせたの!?蓮司の意地わ、」




続きなんか言わせない。

素早く絵瑠にキスした。



柔らかい唇を離して囁く。




「ずっと傍にいてやるから。

守ってやるから。


だから、俺から離れるなよ……―」




真っ赤になりながら頷く仕草が可愛くて

もう一度、絵瑠にキスした。





           〈完〉








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