さよならは言わない~涙の離任式~【ショートストーリー】
何?
この安らかな時間。
心がほっとして、優しさに包まれる感じ。
「シロップ、俺と半分ずつな。あんまり入れると太るぞ!」
喜多先生と半分ずつ入れたシロップはコーヒーの中に溶けていった。
「あ!ホットだから砂糖で良かったんだな。最後のシロップだったのに…」
子供のように悔しがる姿がかわいく見えて、笑ってしまった。
「コーヒーまだ苦い?そういう時は甘いものを食うといいんだよ。」
何?
どうしてこんなに楽しいの?
私、説教されに来たはずなのに…