文目剣術部【弐】
「はい…何か今日いきなり覚えておきなさいって胡蝶って女に言われて」
詠は「どうぞ」と出された西瓜を食べながら頷いた
「あの子はホテル王のお嬢様だからな…確か辻って子はその胡蝶の父親の秘書の息子で親同士で噂では婚約させられているみたいだが」
「うわ~っ…何か色々めんどくさいッスねぇ」
天宮城が詠の隣で「普通の家の子で良かった」と西瓜の種を皿にププププと出した
「…詠…何故天宮城が居るんだ?」
詠はパクパク西瓜を食べ続ける天宮城を見ながらあれこれと今日一日の出来事を隅から隅まで説明した