あなたを好きになってもいいですか?―初恋物語―
霧島君が辿りついた長テーブルには男女混合で、十人くらいが座っていた
どの人たちも見たことのある人たちばかり
バスケ部員たちだ
その中に三崎さんも混じってる
霧島君の隣の椅子に三崎さんが座っていた
霧島君はガサガサと鞄の中を漁ってから、折りたたみ傘を手に持ってまた私のところに戻ってきた
「これ、使え」
ずいっと私の前に、男物も傘が差し出された
「霧島君のじゃ…」
「園崎は傘を持ってないんだろ? だから使えって。俺は部室に使ってない傘があるのを知ってるから、それを借りる。ほら」
「いいの?」
「いいから、差し出してるんだろ」
それも、そうだ
嫌なら最初から、貸そうなんて思わないもんね
私はそっと手を出すと、霧島君の傘を受け取った
「ありがと」
「気にすんな」
霧島君が少しだけ微笑むと、私に背を向けて元の場所に戻って行く
ありがとう、霧島君
私はぎゅっと傘を握りしめると、心の中で強くお礼を述べた
霧島君と、また話せる機会に恵まれるなんて思わなかったから嬉しいよ
すごく幸せ
どの人たちも見たことのある人たちばかり
バスケ部員たちだ
その中に三崎さんも混じってる
霧島君の隣の椅子に三崎さんが座っていた
霧島君はガサガサと鞄の中を漁ってから、折りたたみ傘を手に持ってまた私のところに戻ってきた
「これ、使え」
ずいっと私の前に、男物も傘が差し出された
「霧島君のじゃ…」
「園崎は傘を持ってないんだろ? だから使えって。俺は部室に使ってない傘があるのを知ってるから、それを借りる。ほら」
「いいの?」
「いいから、差し出してるんだろ」
それも、そうだ
嫌なら最初から、貸そうなんて思わないもんね
私はそっと手を出すと、霧島君の傘を受け取った
「ありがと」
「気にすんな」
霧島君が少しだけ微笑むと、私に背を向けて元の場所に戻って行く
ありがとう、霧島君
私はぎゅっと傘を握りしめると、心の中で強くお礼を述べた
霧島君と、また話せる機会に恵まれるなんて思わなかったから嬉しいよ
すごく幸せ