クズレタ果実【完】
話を聞いてたのか、眉間にシワを寄せた、数年ぶりの父親。

倫子のお母さん。

そして、この場には不釣り合いな桃哉さんが、目の前に居た。



「裏切りには、お母さんは関係してなかったんですか?」



『……苺華?お父さんとお母さん、離婚したの。苺華が居ないと、駄目なのよ…』



「梨華ーリカー居ます」



『…そうね。でも、貴方だけの妹じゃないの』



母親の言った一言。

私の中に、雷が落ちたような衝撃だった。
< 170 / 320 >

この作品をシェア

pagetop