クズレタ果実【完】
「今はガラス越しですが、でもさっき、手を握ってくれたんです!」



興奮気味の唐木先生の案内で、ICUの前に行くと、ベットまで距離はあるものの、倫子の姿を確認する事が出来た。

頭には包帯、顔にはガーゼがあるも、心臓の動きを示す心電図の音も、安定してるのが、何となくわかった。

ホッとして、冴嶌と目が合い、頬の力が緩む。

倫子の携帯を使い、駄目だとわかりながらも、五条明雄にメールをする。
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