クズレタ果実【完】
慌てて戻って来たサユの後ろには冴嶌。

沸き立つ女子の中、私は笑いもせず席に着く。



「今日から担任の冴嶌です。クラスを1人で受け持つのは初めてだけど、1年間、楽しく凄そうな」



「「「『イェーイ!』」」」



何が冴嶌の魅力なのか、私には謎で仕方ない。

ただの女好きのタラシなのに。



「苺華、修学旅行の班、一緒にしよ!」



…“修学旅行”?

そういや、5月だっけ。
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