クズレタ果実【完】
倫子が入学した時から行かないと言ってて、私もその気になって忘れてた。



「良いよ!」



とりあえず、班に入っといて、いざとなればサボれば良いと、私は頷いた。

ーーバンッ

そこへ教頭が突然、ドアが壊れそうな勢いで開けて、教室に入って来た。



「本郷ーホンゴウーという生徒は、このクラスですよね」



「本郷が何か」



本郷とは、翼の苗字だった筈。

家族から急ぎの電話でも来たんだろうか。
< 21 / 320 >

この作品をシェア

pagetop