クズレタ果実【完】
「そんな当たり前なモノを渡したって、五条には何も伝わらない。浅漬けって意外性な部分にも興味を持ってただろ?あいつは、今までとは違う、考えてなかった道を選んで欲しい」



「日向も居るのに、桃真は桃真らしく、背中を押したんだ」



「そんなカッコいいもんではないだろうな。転けた五条に、手を差し出した程度」



それでも十分だと、私は思う。

小さな、些細な優しさが、人を救うんだから。
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