クズレタ果実【完】
ーーピリリリリ…ッ

授業も中盤に差し掛かってから、嘉川の携帯の着信音が鳴り始めた。

けたたましい音に、みんなが釘付け。

でも、知らない番号だからかシカトしてる嘉川。



「あの。出たらどうですか?このままだと、鳴り止みませんよ?」



「あ…あぁ…」



電話に出るように勧めると、嘉川は授業を中断して廊下に出た。

嘉川の声は聞こえず、けど…隣で授業をしてたらしい冴嶌が姿を見せた。
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