愛≠恋
生徒用玄関につくと下駄箱では副担任の安倍先生と担任の久美先生が立っていた。
『もう授業始まってるよ!こんな時間までなにしてんの!』
久美先生は怒っていた。
『靴履いたら教室の前までおいで?待ってるから。』
安倍先生は優しくそう言うと久美先生と2人で教室の方に向かっていった。
あたしは遅刻したんだと気づいた。
どうしよう、怒られる、どうしよう…
そんな思いが頭の中でぐるぐる回ってあたしは靴を履きながら泣いてしまった。
『…どぅ…しよッヒク…』
美羽ちゃんは困った顔をしてなにも言わなかった。