うさぎとらいおん
「後ろじゃなくって、隣に並んでいたいの。
好きです。」
言葉が届いたとき、私は凛也くんの腕の中にいた。
「俺、独占欲人一倍強いけど。」
「今まで一緒にいたんだもん、今更だよ。」
すぐ前にある胸に埋もれて、背中に腕を回してギュッと掴む。
「茅沙」と呼ばれて上を向くと優しく唇を塞がれた。
「俺は昔から茅沙しか見てないから。」
そう言って微笑んだ凛也くんは格好良すぎて直視出来ない。
おそらく真っ赤であろう顔を隠すためにさっきよりも深く胸元に頭を埋めると、凛也くんは分かってるかのように頭を優しくたたいてきた。
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