うさぎとらいおん


「じゃあ、何企んでるか当ててみてよ。」


楽しそうに笑う凛也くんに言葉がつまった。
この状況は想像してなかった…。

凛也くんって気持ちを顔に出さないんだもん。そんな深いことまで分かるわけないよ!


でも、強がった手前、今さら分からないなんて言ったらそれこそ何されるか分からない。

一か八か、と私は口を開いた。


「私のこと……とか?」


少しの間沈黙が流れる。



もしかして間違っていた?これで間違ってたら本当に恥ずかしい。


私を見下ろしたまま顔をそらさない凛也くん。

さすがに気まずくなって、上からどいてもらおうと頼もうとしたとき、そのまま文字通り覆いかぶさってきた。








.
< 128 / 143 >

この作品をシェア

pagetop