うさぎとらいおん



連れて来られた先は屋上。

お昼休みには人で賑わうこの屋上も、朝のこの時間には閑散としていた。





「美香ちゃん…どーしたの?」


「こっちが聞きたいわ!どうしたのその首元のキスマーク!?」




「キス…マーク?」



初めて聞く単語に頭を傾げる。
すると美香ちゃんにとても驚いた顔をされた。




「茅沙、もしかしてキスマーク知らない!?」

「え………うん。」



「ドラマとか見ないの?」





そう言われて考える。



小5の時に、夜9時以降テレビは見るなと凛也くんに言われていたから、ドラマなんて見たこともない。


そう答えると、美香ちゃんはまたもやびっくりしていた。











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