死神と私の人生ゲーム



バタンとそのまま倒れこむ私に駆け寄る山本さん。



『マリアちゃんっ、お願いだから目を開けてっ…』



倒れた私の周りをジワジワと溢れ出た血が広がっていく。



あっという間に大きな血の水溜まりができて…



膝をついていた山本さんのジーンズまでも赤く染め上げようとしていた。



「もう見たくない…」



私はモニターから顔を背けると死神に言った。



自分が死んでただの塊になった映像なんてもう見たくない。



けれど死神はにこりと人間みたいに笑いながら…



「……見物はまだありますよ」



私にそっと囁いた。




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