死神と私の人生ゲーム



男はオドオドとしながら山本さんに視線を向ける。



「止めてよっ…」



モニターに向かって私は叫んでいた。



今度は山本さんを殺す気なのか…



私が自分自身を犠牲にしてまで助けたあの人を殺したりしないで。



けど男は山本さんを刺すどころか縋り付くようにしがみついた。



『…どうしましょう?』



『……何がどうしましょうだよっ!!
打ち合わせと違うだろうがっ』



男は山本さんの怒号にますます萎縮して挙動不審になる。



私は意味がわからずに画面に釘付けになった。



打ち合わせと違う?
二人は知り合いなの?



< 17 / 36 >

この作品をシェア

pagetop