死神と私の人生ゲーム
慌てて、身体を起こして部屋の中をぐるりと見渡す。
薄いピンクを基調とした、いかにも女の子な雰囲気の部屋。
部屋の主は学生なのか、勉強机の上には沢山の参考書や問題集が並んでいた。
大きなテディベアのぬいぐるみの横には立ち見姿ようの鏡が置いてある。
何の気なしに鏡に目をやると、まだあどけない顔の女の子が不思議そうな表情を浮かべて映っていた。
「……誰?」
鏡を見つめているのは間違いなく私なのに、映っているのはまったくの別人だ。
「何を間抜けなことを言ってるんですか?
映ってるのは貴方に決まっているでしょう」
声のするほうに視線を向けると腕組みをした夢の男がいつの間にか立っていた。