死神と私の人生ゲーム
「まず、貴方の身体の持ち主の魂は私が一時的に預かっています。
だから貴方が変なことをすればその後の彼女の人生を左右することになるのでくれぐれも気をつけて下さいね」
死神はまるで『車に乗るときはシートベルトをつけてください』ぐらいの軽いノリで私に言った。
大体変なことって何よ?
意味がわかんない。
「例えをあげれば、自殺や大きな怪我ですかね?
そうやって彼女の両親や友達を悲しませれば後々多大な犠牲を彼女に負わせることになります」
「ああ…」
そういうことか…
つまり、私がビルから飛び降りたりして彼女を愛する人を悲しませるという戦法は使えない。
「純粋に貴方を思って涙を流す…それがこのゲームの肝ですよ」
何だかすごく不利な条件だ、たかだか一ヶ月で私を心底思って涙するなんて奇特な人いるのかな…