世界が逆転した日
「女になったあっちゃん可愛いね。俺、狙おうかな。やっぱり俺の家に来なよ。」


亮ちゃんはそう言って俺の肩に手を回した。
が、その手は明宏によってすぐに振り払われて、俺は明宏の腕の中へ。


「触らないでください。俺の、ですから。」



え、ちょ!?
なんでこんな...、イケメン二人が私を奪い合ってるーキャッ☆みたいな状況になってるの!?

明宏もなんでいちいち本気にするかな。
亮ちゃんはふざけてるだけっていうか、からかってるだけなのに。

俺の、なんて言われたってちっとも嬉しくない!...こともないけど。


「そんなに怒らないで。冗談だよ。
まさか本当にあっちゃんの彼氏とはね。」


「亮ちゃん、引いてない?俺と明宏がその...。」


亮ちゃんはそんなことで引く男じゃないと思うけど、少し心配になったからそう聞いてみた。
今まで26年間男として生きてきた俺が男と付き合うなんて受け入れられない人もいるはずだから。
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