世界が逆転した日

「ゆみちゃん！そろそろ行かないと間に合わなくなるから、もう行くね？
また連絡するから、今日はごめんね。」


俺はゆみちゃんに初めて出会った日同様に逃げ帰ってきた。

いくらもう一人の俺の彼女だといっても、人の彼女に手を出すわけにはいかない。
それに何より、明宏を裏切りたくないんだ。

別の世界でも俺が他の誰かと、なんていい気分ではないだろうし。
俺だって、そうだ。
本当はもう一人の俺と明宏が一緒にいるのも嫌なんだ。

だけど...、いくらなんでも今日の態度はおかしかったかな？
浮気してると思われたって仕方ない。

このままだと振られるのも時間の問題だな。
もう一人の俺、俺のせいで振られたらごめんなさい。