世界が逆転した日
最後まで聞いてくださいと訴える明宏に、俺はこれ以上話すことはないと拒否を示した。


「...わかりました。すみません、でしゃばった真似をして。」


結局気まずい雰囲気のまま、その日は解散となった。

ゆみちゃんが何をやってるかなんて俺は知らないけど、別れるにしたって、もう一人の俺が決めることだ。

俺は、明宏が好きで。
だけど明宏は男が好きなわけではないし、もう一人の俺だってそうだと思う。
結ばれることなんて永遠にないし、思いを伝えることさえ許されない。

もう俺はどうしたらいいんだ...。
明宏もゆみちゃんも、俺にどうしろっていうんだよ。

あと2ヶ月間、こっちの世界でもう一人の俺を必死に演じ続けるなんて耐えられそうにないよ。
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