世界が逆転した日
そんな...。

父さん、母さん...。

全身の力が一気に抜けた。
予想はしていたけど、実際に聞くと、
やっぱり。


色々なことが起こりすぎて、もう心が、
追いついていかない。


俺もほとんど死んだみたいなものだ。

少なくとも、男だった俺はあの日、
死んだんだ。


帰る家もなくて、
家族にも、もう会えない。

こんな姿じゃ友達のところにも行けない。

俺だと言っても信じてもらえないだろうし、
俺が助かったことは二人だけの秘密なんだ。

バンドも、もうできないんだ。

もう俺、これからどうやって生きていったらいいんだ...。






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