世界が逆転した日
ゆみちゃんにメールの返信をしていないから、あとで返さないとな。
そんなことをボンヤリと考えていたら、その張本人に会ってしまった。

居酒屋から出ようとした俺と、入れ違いに入ろうとしているゆみちゃん。
30代半ばぐらいの男性と手をつなぎながら。

どう見ても友達という雰囲気ではない。
なんだ、明宏の言ったことは本当だったのか。

信じてあげれば良かったな...。


「今から飲みに行くの?どういう関係か聞いてもいい?」


相手の人には先に店に入ってもらって、俺たちは誰もこないような近くの公園で話をすることにした。


「あのね、あっちゃんが思っている通りの関係だよ。」


黙りこむ俺の代わりに、ゆみちゃんが話を切り出した。
言い訳もしないなんて、きっと俺の方が浮気相手だったんだろうな。

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