世界が逆転した日
「あっちゃん...、行くところがないのなら、
ここに、俺の家に住みませんか?」


「え、いや、さすがにそれは...。
君の家族も困るでしょ?」


今の俺にとってはありがたい申し出だけど。

命を助けてもらった上に、
そこまで甘えるわけにはいかない。


「ああ、俺、1人暮らしなんです。
親は、今はイギリスに住んでいて、ここには、
2、3年に一度帰ってくる程度です。

それに万が一帰ってきても、あっちゃんがいても何も言ったりしませんよ。

あの人たちは、俺のやることに一々口出ししませんから。」


あの人って...親のことをそんな風に呼ぶのか?


なんか、複雑な家庭環境みたいだな。

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