世界が逆転した日
「そうだよ!亮ちゃんの言う通り、俺は明宏が好きだ!
好きだったら悪いの!?」


「分かったから、静かにして!そんなに大きい声出したら、みんなに聞こえる!」


みんながいるリビングから、俺たちのいるトイレの前の廊下はドアが一枚あるだけ。

だけど、完全に酔っている俺はそんなことを気にする理性も残っていない。


「分かってないよ!何にも分かってない!もう俺は限界なんだ!
明宏に会いたい!!俺の明宏に、会いたいのに!」


「はー...、わかったよ。呼んでくるから、ちょっと待ってて。」


亮ちゃんに呼んでこれるわけないんだ。
そんなに簡単に会えないから言ってるのに!
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