世界が逆転した日
「そんなつもりじゃ...。俺は誰に対しても、こんな話し方なんです。
そんなに嫌なら、これからは気をつけますから。」


「うそつき。美希ちゃんにはタメ口だったくせに!」


「誰ですか?美希ちゃんって。」


お前の彼女だよ!もう1人の!

誰に対してもって、他の人と俺は同じ扱いなの?
そっちの方がショックだ。


「敬語で話すなら、もう明宏とは話さないから。」


「子供みたいなこと言わないでくださいよ...。」


お前にそんなこと言われたくない!
確かに子供っぽい性格かもしれないけど、明宏よりは大人のつもりだ。

それから俺は、まだ話を続けている明宏を無視して自分の部屋に引きこもった。
明宏が入ってこれないように鍵をかけて。

いつまでも進歩がない子供みたいな恋愛をしている俺たち。

こんな風になってしまうのは、明宏が好きだから...って、
いい加減気づけよ、バカ!
< 183 / 203 >

この作品をシェア

pagetop