世界が逆転した日
「あら?起きてたの?」

「母さん...、会いたかった...。」



もう二度と、会えないと思ってたのに。
一緒に暮らしている時はあんなにうっとおしかった両親だけど、
もう会えないと分かった時はすごく悲しくて。


俺は今までどれだけ親不孝な息子だったんだろうって、
何度も後悔したんだ。



そして、親子の感動の再会が始まる、

わけもなく。


「昨日会ったばかりでしょ!
寝ぼけてないで早く支度しなさい。」



いや、寝ぼけてるわけじゃなくて。

だって、今までのことは一体なんだったんだ?

あの、明宏と過ごした日々は?
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