世界が逆転した日
「あっちゃん!マジでどーかした?
明宏となにかあったなら、相談に乗るよ?」


控え室から出ていった俺をすぐに追ってきた雄大。


話したい...けど、何から話せばいいのか。

昨日まで、女の子のカラダで、それで、
明宏と一緒に暮らしてたんだ、なんて言えないよな...。


「じ、実は俺、記憶喪失、
みたいなんだよね。」


「...俺の顔も、明宏の顔も覚えてたのに?

なーんだ、俺たちをからかってただけなのね。」


呆れたように俺を見る雄大。

力になるって言ったじゃないか!

雄大を頼りにした俺がバカだった。

< 52 / 203 >

この作品をシェア

pagetop