世界が逆転した日
「あっちゃん!
よかった!気づいたんですね!」


ここ、どこ?
ふかふかしたベッド。
広い部屋。

俺は死んだんじゃなかったの?


猫みたいに口元がムニッとした男が何やら話しかけてくる。

さっき見た、男だ。


「あの...ここ、どこ?」


「ここは俺の家です。
あっちゃ...敦さんの家だと思ってくつろいでくださいね。」


だから、それどこ?

あっちゃんは、ファンや仲間が呼ぶ名前。
なんで俺の名前知ってるんだ?


自分で言うのもなんだけど、売れないバンドの俺を知っている人なんて、
ほとんどいないはずなのに。


知り合い...じゃないよなぁ。






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