世界が逆転した日
「あのさ、注目集めてるみたいだし俺のアパートで話さない?
ほとんど知名度がないとはいえ、俺も一応芸能人だからさ。」


「なんで見ず知らずの人の家に行かなきゃ行けないんですか?
いい加減にしてください。警察呼びますよ。」


「警察呼んで困るのはそっちも同じじゃないの?
あっちゃんはそこまで知られてないとはいえ、元芸能人だ。

何がどうなってそんなことになったのか分からないけど。
行方不明になっていたはずのあっちゃんが生きている、しかも女として、なんてことが分かったら、大騒ぎになる。
追いかけ回されるだろうね。
最悪、変な研究所に連れていかれるかもね。」



明宏もその変な研究者なんだけどな。

亮ちゃんは相変わらず頭の回転が早い。
俺は亮ちゃんに口喧嘩で勝ったことなんて一度もない。

...他の人にも勝ったことないけど。

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