私と君の夏限定
「で、さっきから私のことが気に食わなくてしょうがない長髪の君が志貴先生。校内では女遊びが激しいとか色んな噂があるらしいね。気がつけば隣には違う女がいるーとか言われてるんだよね。全く大変だね、モテる男は」
1拍おいてから言う
「まぁでも全部嘘でしょ?大体さ、志貴先生はずーっと一途に想い続けてる人が居るもんね」
未来じゃ先生、その人と結ばれてたりしなかったり
「性格は至って冷静。何だかんだ言って仲間が大切なんだよね。中学の時に大阪から転校してきた。現在祖父母の家に住んでる。父親は大学病院の医者、母親は有名病院の看護師。因みに生徒会庶務。」
こんなもんかな。彼については何故か色々詳しく知っちゃってる
「お前、何しに来たんだよ」
蓮斗に言われたけど今はそんなのには答えない
「そこのツインテールの子。えーっとね、斎藤さん。そうだ、斎藤朱音。いるだけで生徒会は和む。なんだろうね、癒し系って言うのかな?まぁ何でもいいや。生徒会副会長。蓮斗の彼女」
───合ってるよね、彼女さん?
そう問いかけると彼女は小さく頷いた
「あ、朱音ちゃん。私のこと直感で苦手だ、嫌いだって思ったでしょ?」
何で、っと小さく言葉を溢す朱音ちゃん
あ、やっぱ図星だったんだ
自然と口角が上がる
「大丈夫、安心して。私も君のことが───嫌いだから、ね」
今すぐ目の前から消えてほしいくらい嫌いだから
笑わずにそう告げると周りの空気が一瞬凍った…気がした
「冗談だよ」
そう言って笑えば少しは空気が元に戻った
「で、最後に蓮斗」