私と君の夏限定



「それよりさ、蓮斗。学校行かないでいいの?」

時計に目をやると7時45分。

彼の家からは学校は近い方だが、流石にそろそろ家を出ないと間に合わないだろう

「…お前はどうすんの?」

「ふぇ、私?」

まさか逆に聞き返されるとは思ってなかったから変な声が出た

「どうしようね。まぁその辺散歩でもしてようかな」

散歩なんてしない。

「ねぇ、蓮斗。私の荷物ってどこにある?」

「…そこ」

彼が指で示した方を向けば部屋の隅に私の荷物がポツリと置いてあった

「それじゃあ行ってらっしゃい、蓮斗。合鍵か何か置いていってね」

笑ながら彼にそう言った
そのまま私は彼に背を向け荷物の置いてある部屋の隅に足を向けた

暫くすると後ろで扉がしまる音がした

────あぁ、学校に行ったんだな。

直感でそう思った私は荷物の中から1枚の服を取り出した




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