私と君の夏限定
部屋に戻ると彼女は目を覚ましていた
「やっと目覚ましたんだな。
ここは俺の部屋。雨の中、道に倒れてるお前が居たからここに運んだ。」
声をかけ何でここに自分がいるかの経緯を手短に話す
「そ、か…ありがとうございま、す」
彼女は小さく微笑んだ…気がした
そのまま彼女は再び眠りについたから俺は彼女の額に冷えピタを貼った
きっとこのまま寝ていれば熱は下がるだろう
そう思った俺はソファーで寝ることにした
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カーテンから差し込む日が眩しくて目が覚めた
時計を見ると7時。丁度良い時間か…
そういえば何で俺、ソファーで寝てたんだ──あぁそうか、見ず知らずの人を助けてベッドを貸したから寝る場所がなかったんだ
まだ寝惚けてる頭をフル回転させながら起き上がる
制服に着替え、着替えてる間に焼いたパンを食べる
朝のニュースを見ながら窓の外に目をやると、昨日の雨が嘘のように晴れ渡っていた