年上の花嫁。年下の花婿。
「じゃあなんで、結婚式に花嫁が寝坊なんて暴挙に出られる訳っ!?」
言いたいことは良くわかる。
仕事でも寝坊なんてしたことがなかった。
その私が自分の結婚式当日に寝坊するなんて。
「結婚式っていうのは、一生に一度の女が最高に輝く日なのよっ!?どうしたらそんな日
に――」
教会への近道を進みながら私に説教をする彼女は、山崎智里(やまさきちさと)。
美容師として働く、中学からの親友だ。